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思いついたら、即実行。サツドラがBrazeで切り拓いた北海道リテールDXの現在地

POS・位置情報・購買履歴など豊富なファーストパーティーデータを保有しながら、システム間の連携が不十分で、パーソナライズ施策を実現できず、SNS、紙チラシ・一斉メール配信を中心とした一律・アナログなマーケティングに限定されていた。
BigQueryとBrazeのCDI連携でPOS・位置情報・歩数・チェックインデータを統合して施策トリガーとして活用。マーケティングチームがSQLによるセグメント設計からBraze配信設定まで完結できる体制を構築し、アプリを起点としたパーソナライズされたクロスチャネル施策を展開できるようにした。
ロイヤルカスタマー施策で対象ユーザーの1人あたり購買金額が20%以上向上。来店頻度データと位置情報を組み合わせたターゲティング施策で15%向上。北海道日本ハムファイターズとのアプリ連携施策ではクーポン戻り率50%弱を達成した。
INDUSTRY
PRODUCTS USED
指標による成果
20%以上UP
ロイヤルカスタマー施策による1人あたり購買金額向上
15%UP
ターゲティング施策による1人あたり購買金額向上
50%弱
北海道日本ハムファイターズコラボ施策のクーポン戻り率
御社の事業の強みと、最近のホットトピックについてお聞かせください。
弊社は1972年の創業以来、北海道を中心にドラッグストアと調剤薬局を展開してきました。現在は約200店舗を運営し、医薬品や化粧品に加え、食料品や日用品まで取り扱う地域密着型のドラッグストアチェーンです。近年は、業界の再編や法制度の変化などを背景に、ドラッグストア業界を取り巻く環境も大きく変化しています。そうした中で当社が大切にしているのがお客さまの声やニーズを素早くサービスやコミュニケーションに反映させることです。その実現を支えているのが、特に現場に近いマーケティングチームの存在であり、スピーディに意思決定をし、施策を実行できる体制です。アイデアをすぐに形に出来る機動力は、当社の一番の強みだと考えています。
現在は、公式アプリを起点としたデジタルマーケティングが事業の重要な基盤となっています。サツドラ公式アプリには、デジタル会員証やクーポン、チェックイン機能、歩数記録機能などを搭載しており、会員さま一人ひとりの利用データが蓄積されています。こうしたデータを活用しながら、お客さまに合わせたコミュニケーションを迅速に実施できる体制づくりを進めてきました。その中核となっているのがBrazeであり、マーケティング施策のスピードと制度を高めるうえで欠かせない存在となっています。

CDO兼マーケティング部ゼネラルマネジャー 坂本 武史氏
Braze導入前の課題と、選定の決め手についてお聞かせください。
以前はSNSや紙チラシ、レシートクーポンなどが販促の中心で、メールも全会員への一斉配信が主流でした。購買データや位置情報といったお客さまに関するデータは保有していたものの、システム間の連携が十分ではなく、施策に活用しきれていませんでした。本来であれば、お客さま一人ひとりのニーズや行動に合わせてコミュニケーションを最適化したいと考えていましたが、それを実現する仕組みが整っていなかったのです。また、データ活用も商品単位の売上分析が中心で、お客さま単位で行動やLTV(顧客生涯価値)をとらえる発想は、社内に十分浸透しているとは言えませんでした。Brazeを中心としたデータ活用の整備が進んだことで、顧客IDを軸にデータを統合し、お客さま一人ひとりに合わせた施策や分析を行える環境が整いました。現在では、会社全体でお客さま起点のコミュニケーションやデータ活用を考える文化が根づきつつあると感じています。(白倉氏)

OMO本部マーケティング部マネジャー 白倉 鉄平氏
特に課題に感じていたのは、クーポン配信のターゲティング精度でした。以前はお客さまの購買傾向やニーズを十分に反映した配信が出来ず、関心の低い商品やサービスのクーポンが届いてしまうケースもありました。Braze導入後は購買データを活用して対象者を絞り込めるようになり、お客さまの興味・関心に合わせたクーポンをお届けしやすくなりました。これまでよりも、一人ひとりに寄り添ったコミュニケーションが実現できる環境に変わったと感じています。(吉野氏)

OMO本部マーケティング部 吉野 有香氏
Brazeを選定した最大の理由は、購買IDを軸にしたデータ連携から、パーソナライズされたコミュニケーションまでを一貫して実現できること、そして将来を見据えた拡張性の高さでした。アプリ立ち上げのタイミングで複数のツールを比較検討しましたが、お客さま一人ひとりに合わせたコミュニケーションの重要性が今後ますます高まると考えていました。その実現に向けて最も適したプラットフォームだと感じたのがBrazeでした。
BigQueryとBrazeのCDI連携で実現したデータ基盤についてお聞かせください。
弊社のデータ基盤はBigQueryとBrazeのCDI(クラウドデータ取り込み)連携を軸に構築しています。アプリやECサイト、POSなどのデータをBigQueryに集約し、CDIを通じてBrazeと連携することで購買履歴や位置情報、チェックイン履歴、歩数データといった様々なデータをマーケティング施策に活用できる環境を整えました。

現在は、マーケティングチームが自らセグメントを設計し、配信設定までを一貫して行えるようになっています。以前は新しい施策を実施するたびにシステム部門への依頼が必須でしたが、今ではアイデアを迅速に形にし効果を検証しながら改善を重ねられるようになりました。今現在、月に10件以上のキャンペーンを継続的に実施しています。さらに最近では、AIを活用してキャンペーンデータを自然言語で分析できる環境も整備しました。これまで管理画面を個別に確認していた作業を効率化できるようになり、BrazeとTableauを連携したダッシュボードと合わせて施策の効果検証にかかる時間を大幅に短縮しています。(白倉氏)
データとBrazeを組み合わせた具体的な施策と成果についてお聞かせください。
最も手応えを感じている施策の一つが、ロイヤルカスタマー向けのコミュニケーションです。購買データをもとに会員を分析し、上位のお客さまに限定した特典をプッシュ通知やアプリ内メッセージでご案内しました。今回は税込3,000円以上のご購入で100EZOポイントを付与するクーポンを配信したところ、対象ユーザーの1人あたり購買金額が20%以上向上しました。
また、来店頻度や位置情報を活用したターゲティング施策も成果につながっています。来店頻度が低下しているお客さまに医薬品10%OFFクーポンを配信したところ、対象ユーザー1人あたりの購買金額が15%向上しました。これまで保有していたデータを、お客さまとのコミュニケーションに直接活用できるようになったことは大きな変化だと感じています。

この他、会員ランクアップを後押しするプッシュ通知も継続的に実施しています。毎月15日・25日に「あと少しでゴールドランクです」というメッセージを配信することで、お客さまの利用促進につなげています。アプリを活用した施策としては、クーポンくじも定期的に実施しています。アプリ内で抽選に参加でき、当選内容に応じてクーポンを獲得できる仕組みで、お客さまからも好評です。こうした施策をスピーディに企画・実施・改善できることが、現在のマーケティング活動の強みになっています。(畑中氏)

OMO本部マーケティング部 畑中 まみな氏
北海道の地域パートナーとの取り組みと、今後の展望をお聞かせください。
北海道を拠点とするプロスポーツチームとの連携は、地域密着型マーケティングを象徴する取り組みの一つです。北海道日本ハムファイターズ様との取り組みでは、エスコンフィールドHOKKAIDOで開催されたイベントにおいて、北海道ボールパークFビレッジ公式アプリとサツドラ公式アプリを連携したキャンペーンを実施しました。クーポンの利用率は50%近くに達し、多くのお客さまにご参加いただきました。(坂本氏)
現在も、北海道日本ハムファイターズ様の勝利に合わせてサツドラで利用できるクーポンを配信するなど、継続的な取り組みを展開しています。さらに、クーポン利用回数に応じて特典が受けられるキャンペーンでは、約3万人のエントリーがあり、1日あたり約1,000枚のクーポンが利用されるなど、大きな反響をいただいています。スポーツを通じて、お客さまとサツドラとの新たな接点づくりにつながっていると感じています。(吉野氏)
今後は、北海道コンサドーレ札幌様との連携施策も検討しています。地域に根差したパートナーとの取り組みを通じて、お客さまとのつながりをさらに深めていきたいと考えています。(畑中氏)
また、ECへのBraze導入も進めており、リアル店舗とオンラインを横断したOMO(オンラインとオフラインの融合)マーケティングの実現が次のステップです。北海道の生産者様や自治体とのネットワークも活かしながら、「北海道でサツドラがあってよかった」と感じていただける体験を届けていきたいと考えています。(坂本氏)
マーケティングチームがSQLでセグメントを組み、Brazeに流し込んで配信するまでを自分たちで完結できています。思いついたことをすぐ試せる環境が整ったから、PDCAが本当の意味で回るようになりました。施策の数が増えた分だけ、データも精度も積み上がっていきます。
坂本 武史氏
CDO 兼 マーケティング部 ゼネラルマネジャー

Key Takeaways
サッポロドラッグストアーの成果
BigQuery×BrazeのCDI連携でPOS・位置情報・歩数データを統合し、月に2桁以上の施策を常時展開。ロイヤルカスタマーおよびターゲティング施策で購買金額を大幅に向上させた。マーケティングチーム主導の高速PDCAモデルは、北海道リテールDXの先進事例として注目される。


