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Luxury EscapesがBrazeAI Agent Console™を活用してセグメンテーションを高度化した方法

Luxury Escapesのメールセグメントは、登録後のエンゲージメントレベル(低・中・高)に基づいて新規ユーザーを3つのコホートに分類するルールベースのアプローチを採用していました。3種類のウェルカムメールの効果を検証し、一定の成果が得られていましたが、パーソナライゼーションをさらに進化させたいと考えていました。
チームはBrazeAI Agent Console™の導入を決定。セッション数のみによるセグメントから、10種類の異なるウェブサイトイベントシグナルを評価して各新規ユーザーを適切なコホートに割り当てるBrazeAI™Agentを採用しました。
エージェントベースのセグメントにより、ルールベースのコントロールグループと比較してユーザーあたり収益が10%向上しました。この改善はコンバージョン率の向上によってもたらされたものです。また、総取引額が7%、購買件数が6%それぞれ増加しました。
INDUSTRY
PRODUCTS USED
指標による成果
10%
ユーザーあたり収益の向上
7%
総取引額の増加
6%
購買件数の増加
Luxury Escapesは、世界有数のリゾート地への限定旅行プランを販売する、世界で最も急成長している旅行会社のひとつです。2013年にオーストラリアで設立され、誰もがスタイリッシュに旅行できるべきという信念のもと、30カ国にわたるホリデーパッケージ、ツアー、クルーズ、ホテルを販売しています。主にオーストラリアを中心に、英国、シンガポール、香港などの新興市場でも急成長を遂げており、世界中で900万人以上の会員を誇ります。同プラットフォームはバーチャルトラベルエージェンシーのように機能し、フラッシュセールで旅行者に旅への意欲を喚起しています。
カスタマーライフサイクルチームのエンジニアリングマネージャーであるNirnay Polaboina(Niru)は、2021年からLuxury Escapesに在籍しています。彼のチームはメール、SMS、プッシュ、WhatsAppにわたるすべての連携、データ管理、チャネル実行を含むマーテックスタック全体を担当しています。チームの目標は、マーケティングチームの業務を効率化し、パーソナライゼーションの限界を押し広げられるよう「ドラッグ&ドロップ」で操作できる環境を整えることだとNiruは話します。
セグメントルールの制約からの脱却
Luxury Escapesは、新規ユーザーへのアプローチにおいて「まずテストする」という方針を取っています。以前は、すべての新規ユーザーに同じウェルカムメールを配信していました。2025年10月、この戦略により沿った新しいウェルカムジャーニーを導入し、新規ユーザーの半数に対して、3つのコホートのいずれかに応じた専用のウェルカムメールを送るようにしました。
新規登録後のセッション数に応じて、新規ユーザーは「未エンゲージ(0〜1セッション)」「探索中(1〜3セッション)」「集中(3セッション以上)」に分類され、各コホートはディスカバリージャーニーの段階に合わせたメールを受け取ります。エンゲージメントが低いユーザーにはプロモコード付きの紹介メール、エンゲージメントが高いユーザーには検索データを活用した目的地特化型のメールが送られます。
この実験により、従来の画一的なウェルカムジャーニーと比較して注文数が12%増加し、セグメンテーションアプローチの有効性が実証されました。しかし、セッション数に基づく閾値は固定されており、Brazeにはより豊富な行動シグナルが蓄積されているにもかかわらず、ルールを一から書き直すことなくそのデータを意思決定ロジックに組み込む方法がありませんでした。Niruは「固定された閾値の代わりに、複数のシグナルを同時に評価して各ユーザーをどのグループに分類すべきかについてよりスマートに決定できる、柔軟な仕組みを導入できないか?」と考えました。
当初、Niruは従来の機械学習(ML)モデルを検討しました。しかし、意思決定が行われるのはアカウント作成から3日後、まだ購入履歴のないユーザーを対象に行われるため、利用できる行動シグナルの期間が短く、学習に使える購買履歴もありません。MLモデルはこのような状況では機能しにくく、カスタムモデルの構築・運用には膨大なデータリソースが必要で、すべてのチームが持てるものではありません。
そこで登場したのが、BrazeAI Agent Console™です。エージェントはトレーニングデータを必要とせず、シグナルを与えてその意味を説明するだけで、すぐに的確な決定を下せます。Niruとチームにとって、これは明確な選択でした。
より精緻なウェルカムジャーニーへ
チームは、BrazeAI Agent Console™をコンテンツ生成ではなく、意思決定ステップとして活用しました。各ユーザーのウェブサイト上の行動データを総合的に評価し、適切なコホートに割り当てるためです。エージェントには、登録成功、画面表示、ページ表示、検索回数、商品インプレッション、商品クリック、商品閲覧数など、10種類のウェブサイトイベントデータが渡されました。Niruはエージェントに各イベントの意味を説明する指示を与えることで、エージェントがその内容を理解し、分類にどう反映すべきかを判断できるようにしました。
リリース前に、チームは既存のルールベースのシステムと照らし合わせてエージェントのセグメント分配を検証しました。その結果、エージェントが全顧客または大多数の顧客を一つのセグメントに集中させていないことが確認され、リリースへの自信が高まりました。一方で、興味深い差異も見られました。エージェントは「集中」コホートへの誘導を少なくし、「探索中」への誘導を増やしていたのです。セッション数の閾値では捉えきれない行動の微妙なニュアンスをエージェントが検出していることが示唆されました。リリース前、チームはエージェントがプロモコードを受け取れる「未エンゲージ」コホートにほとんどのユーザーを誘導してしまうのではと懸念していました。しかし検証の結果、エージェントはルールベースのシステムと比較して、少プロモコホートに振り分けるユーザー数を実際に減らしていました。エージェントはより選択的に、本当にその後押しが必要なユーザーだけに割り当てており、そのユーザーたちはしっかりと反応を示しました。ルールベースで選ばれたユーザーと比べて、エージェントが「未エンゲージ」と判断したユーザーによるプロモコードの利用率は高くなりました。
この検証結果を受け、Niruのチームは新たなA/Bテストを設計しました。テストグループではエージェントによるコホート割り当てを採用し、コントロールグループでは従来のハードコードされたルールを維持しました。コホートへの割り当て後に送信されるメールは両グループとも同一で、唯一の違いはエージェントが割り当てを行うかどうかのみです。

成果:取引額、購買件数、収益の向上
エージェントベースのセグメンテーションにより、ルールベースのコントロールグループと比較してユーザーあたり収益が10%向上しました。この改善は開封率やクリック指標ではなく、コンバージョン率の向上によってもたらされたものです。また、総取引額が7%、購買件数が6%それぞれ増加しました。テストにより、Luxury Escapesは今後すべての新規ユーザーにエージェントベースのセグメンテーションを展開できることが確認されました。
最初に疑問に思ったのは、エージェントが最も手っ取り早い方法を選んでデフォルトでプロモーション配信偏ってしまわないかという点でした。しかし、結果は違いました。エージェントは私たちのルールでは不可能だった方法でユーザーを理解していたのです。そこでテストを実施し、結果が証明してくれました。
Nirnay Polaboina
エンジニアリングマネージャー,Luxury Escapes
Key Takeaways
- エージェントは人間が手動処理できないシグナルを活用できる: AIエージェントは10種類の行動イベントを同時に評価しました。これは静的なルールセットでは再現できないことです。
- AI意思決定レイヤーを独立してテストする: 他の要素を変えずにAIエージェントと既存のルールベースのセグメンテーションを比較することで、Luxury Escapesは収益向上をエージェントの分類によるものと特定できました。
- コンバージョン率こそが真のシグナル: 開封率とクリック率は両グループでほぼ同等でした。セグメンテーションの精度向上が必ずしもエンゲージメント指標に現れるとは限りませんが、各ユーザーに最も適したメッセージを届けることで、購買行動に反映される場合があります。


