公開 2023年8月15日/更新 2023年8月15日/11 分で確認
顧客満足度の向上やリピート顧客の獲得を実現するためには、どのようなカスタマーエクスペリエンスを顧客に与えるかの戦略づくりが欠かせません。
ここでは、カスタマーエクスペリエンス戦略の重要性や、カスタマーエクスペリエンス戦略の実施における5つのメリット、進め方などについて解説します。
カスタマーエクスペリエンス(Customer Experience)は、日本語に訳すと「顧客体験」となります。顧客が商品やサービスの購入において、また購入した後において得られる体験を指します。Customer Experienceの頭文字を取って「CX」と略されることもあります。
カスタマーエクスペリエンス(CX)についてさらに詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
>顧客中心時代のCX(カスタマーエクスペリエンス)とは?向上のためのポイントや成功への道筋について
カスタマーエクスペリエンス戦略とは、優れた顧客体験を提供するための計画やアプローチのことです。カスタマーエクスペリエンスをどのように有意義なものにするかの戦略を立てます。
良いカスタマーエクスペリエンス戦略を立てるためには、見込み顧客や既存顧客のニーズを的確に捉え、顧客理解を深めなければなりません。
現代の消費者は、ウェブサイトやSNSなどを使って商品やサービスのさまざまな情報にアクセスしています。情報を得るための選択肢は多岐にわたっており、購買プロセスも複雑化しています。その膨大な選択肢の中から自社の商品・サービスを選んでもらうためには、一人ひとりの顧客に寄り添ったアプローチを常に考え続けなければいけません。
また、顧客の価値観も多様化しています。いかに良い商品やサービスであっても、それだけを理由に売れるとは限らない時代となっており、企業のビジョンや持続可能性に対する取り組みも含めた情報の伝え方を考える必要があります。
そうした情報の伝え方を実現し、商品やサービスのファンを確実に増やすためにも、カスタマーエクスペリエンス戦略は重要です。
カスタマーエクスペリエンス戦略の実施によって得られる主なメリットは、以下の5つです。
それぞれ詳しく見てみましょう。
近年、商品・サービスの質だけで他社と差別化を図ることは難しくなっています。例えばアパレル業界では、技術の進化と共に、高級ファッションブランドでもファストファッションブランドでも使われる生地やデザインに大きな差はなくなってきています。
しかし、カスタマーエクスペリエンス戦略を取り入れ、他社では実施されていない施策によって商品やサービスを届けることで、他社との差別化が図れます。
アパレル業界以外にも、具体的に以下のような施策が考えられます。
顧客ロイヤルティとは、顧客からの信頼や愛着といった意味の言葉です。顧客ロイヤルティを向上させることで、インターネット上に良い口コミが増えたり、リピーターの獲得によりLTVが増加したりします。
顧客ロイヤルティを向上させるには、以下のような施策が有効です。
顧客ロイヤルティについては、以下の記事でも解説しています。
>顧客ロイヤルティの重要性とは?向上させるメリットや顧客満足度との違いについて解説
カスタマーエクスペリエンス戦略の実施により良い口コミが増えると、商品・サービスがSNS上で話題になったり、それがオフラインでも広まったりして、ブランドの認知が拡大します。それにより、広告費用のかからない宣伝効果が期待できます。
カスタマーエクスペリエンスの向上は、そのままブランドイメージの向上に繋がります。「このブランドの商品を持っているとかっこいい」などといったイメージを持ってもらうことにより、類似商品より多少値段が高くても売れるようになったり、優秀な求職者が増えたりするなど、あらゆる面でメリットがあります。
カスタマーエクスペリエンス戦略によって優れた顧客体験を提供できれば、リピート顧客の獲得に繋がります。
といったように競合他社との競争を排除でき、売上の安定化に繋がります。
では、カスタマーエクスペリエンス戦略は具体的にどういった手順を踏んで進めれば良いのでしょうか。詳しく見てみましょう。
カスタマーエクスペリエンス戦略に限らず、何らかの施策を実行する際には、課題を洗い出し、それをどのようにしたいのか、目標を明確化します。
カスタマーエクスペリエンス戦略における大きな目標は、顧客体験の向上です。したがって、まずは現在のカスタマーエクスペリエンスの状況を以下のような指標を使って測定し、課題を洗い出しましょう。
顧客を0点から9点までの点数に分類し、顧客ロイヤルティを測る指標。
0点~6点は批判者、7点~8点は中立者、9点~10点は推奨者と分類し、総顧客数に占める推奨者の割合から批判者の割合を差し引いて数値化します。
商品・サービスが顧客の期待にどの程度応えられているかを示す指標。顧客へのアンケートで5段階または10段階の満足度を答えてもらい、満足と答えた顧客の数÷回答数×100の計算式で算出します。
カスタマーエクスペリエンスに関する指標データが集まったら、その中から優先的に改善すべきものをピックアップします。そして、どの程度の改善を目指すのか、KPIを定めます。
KPIを定めたら、具体的なカスタマーエクスペリエンス戦略を立て、実行に移しましょう。
実行したカスタマーエクスペリエンス戦略は、再び指標を使って評価し、更なる改善点を見つけ出します。
カスタマーエクスペリエンス戦略の効果を正確に測定するためにも、どのような指標を使えば効果測定ができるのかを、戦略を立てる段階で考えておくことが重要です。
カスタマーエクスペリエンス戦略を立てるうえで押さえておきたいポイントは、以下の3つです。
それぞれ詳しく見てみましょう。
カスタマーエクスペリエンス戦略を立てるうえで最も大切なのは、顧客理解です。顧客のニーズを的確に理解することが、良いカスタマーエクスペリエンス戦略の立案に繋がります。さまざまな指標やデータを使って情報を可視化したり、アンケートなどを用いて顧客の声を直接聞いたりしましょう。
いくら効果的な施策が思い浮かんだとしても、予算をオーバーしてしまうような取り組みでは、それは良い施策とはいえません。費用を抑えるためには、低コストで顧客体験の向上に繋がる施策を考えることが重要です。どのくらいの費用がかかるのか、戦略立案の時点で把握しておきましょう。
ツールを導入し、データを分析したり、プッシュ通知のような顧客へのアクションを行ったりすることで、カスタマーエクスペリエンスの向上が実現できます。
もし、カスタマーエクスペリエンス戦略の立案に向けてツールの導入を検討しているのであれば、カスタマーエンゲージメントプラットフォーム「Braze」をおすすめします。
Brazeを導入すると、顧客の属性・行動・嗜好を把握したうえで適切なプロモーションがリアルタイムで実行できるようになります。具体的には、ECサイトを訪問した見込み顧客に店頭で使えるクーポンを配布したり、店舗やECサイトでの顧客の好みに合ったセール情報を通知したりといった施策です。また、複数チャネルの情報を一元管理できる点もBraze導入のメリットです。
Brazeは、KFC、News Picks、メルカリなど、多くの企業で導入されています。導入事例については以下のページをご覧ください。
>KFC(ケンタッキー・フライド・チキン)が、クロスチャネルマーケティングで収益を15%増加に成功
>NewsPicksがユーザー体験向上に不可欠なパーソナライゼーションの高度化でBrazeを導入
>メルカリが、Brazeを活用してさらなるグローバル展開を促進
カスタマーエクスペリエンスの向上は、リピート顧客の獲得、競合との差別化、優秀な人材の確保、売上基盤の形成など、あらゆる方面でメリットがあります。情報を収集したり、ツールを導入したりして、万全の状態でカスタマーエクスペリエンス戦略を立てましょう。
また、効果のあるカスタマーエクスペリエンス戦略の立案のためには、ツールの活用が非常に効率的です。Brazeのようなツールを積極的に活用し、顧客満足度の向上やリピート顧客の獲得を実現しましょう。
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