公開 2024年11月07日/更新 2024年11月07日/6 分で確認
2024年10月24日、世界6都市で開催されるBraze City x City Tokyoが開催され、世界中のマーケティング業界のプロフェッショナルが集い、顧客エンゲージメントの未来について熱い議論が交わされました。その中でも特に注目を集めたのが、Braze CEOのビルによる基調講演でした。
ビルの講演は「今こそ、最高のマーケターになる絶好の機会です」という力強いメッセージでイベントの幕が上がりました。彼はBrazeの創業から、これまでの13年の間で、顧客の声に耳を傾け、ニーズや欲求を理解し、それに応えるためにどのようにマーケティングが進化してきたか、その歴史と経験を振り返りました。そして、マーケティングの本質的な目標は人間らしい「つながり」を築くことであり、それが顧客との強固で価値ある関係を生み出すと述べました。
Brazeは金属と金属を高温度で接着させる「ろう付け」という意味があり、同社の使命はまさにブランドと顧客を「強く結びつける」ことにあります。ビルは「私たちはこのイベントを通じ、皆さんが互いに強い絆を築く機会を提供したいと考えています。また、私たちのサービスが、顧客と強固な関係を構築するお手伝いができれば嬉しい」と語りました。
技術の進化により、顧客に合わせたパーソナライズされた体験が提供しやすくなる一方、まだ多くの企業がこの潜在能力を完全には活用できていない、とビルは指摘しました。彼は、「AIやテクノロジーの進化によって、従来の制約にとらわれず、より創造的に顧客と関わることが求められる」と述べ、技術を単なるツールとしてではなく、マーケティングの価値を最大化するための手段として捉える重要性を強調しました。
Brazeの歴史は、モバイルとクラウドの普及、大規模データと機械学習の台頭、そして生成系AIやLLM(大規模言語モデル)の登場という、3つの技術革新の波と共に歩んできました。これらの進化は、マーケティングにおける顧客理解とエンゲージメントを大きく変え、さらに高いレベルの個別化と顧客理解を可能にしています。
ビルはまた、顧客と企業の間にAIエージェントが登場する未来についても触れました。これらのエージェントは、ユーザーのニーズを理解し、自ら行動することで、顧客体験をよりパーソナライズされたものに変える可能性を秘めています。「チャットウィンドウでホテルを予約する」「音声アシスタントに簡単な会話で料理を注文する」といった日常的な例を挙げ、これが顧客と企業の新しいつながり方の一つになる可能性を示しました。
直接的な顧客との関係を築くことの価値は、デジタルエコシステムが発展しても変わらない、とビルは語ります。現代の消費者は便利さを求める一方で、自分の情熱に共鳴するブランドとの深い関係を求めています。このニーズに応えるために、多くの企業が高級ペット製品やヴィンテージレコード、独自のロイヤルティプログラムなどを通じて、消費者とブランドのつながりを強化しています。
Brazeは、データを活用して顧客を「良き伴侶」として理解し、柔軟でインタラクティブなコミュニケーションを支えるために、データプラットフォームや多様なチャネルを提供しています。特に「キャンバス」というツールは、顧客のジャーニーとビジネス目標を融合させ、価値ある関係を築くためのマーケティング体験をビジュアルに設計する環境を提供します。さらに、機械学習や予測分析を活用した最適化機能も追加され、顧客ごとに最適な体験を届けることが可能になりました。
生成系AIやエージェントの進化に伴い、Brazeは今後もテクノロジーの最新技術を取り入れ、顧客エンゲージメントの新たな高みにいざなう、と宣言しました。「技術が進化し続ける限り、より多くの大胆な目標に挑戦し、さらに多次元で多様化する顧客基盤に応えることで、強い関係性を築くことができる」とビルは力強く述べました。
最後にビルは、参加者に以下の問いかけを投げかけました:
Braze City x City Tokyoは、これからのマーケティングにおける技術革新の可能性を参加者に感じさせる場となりました。ビルの講演を通じて、多くのマーケターが顧客とより深いつながりを築くためのヒントとアイデアをもたらしました。Brazeの進化するプラットフォームと共に、これからのマーケティングがどのように変化していくのか、注目です。
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