マーケターとはどんな仕事?仕事内容や必要スキル、向いている人の特徴について

公開 2023年10月02日/更新 2024年1月11日/11 分で確認

マーケターとはどんな仕事?仕事内容や必要スキル、向いている人の特徴について
作成者
Team Braze

Webマーケティングの必要性が拡大する中、花形の仕事として人気を得ているマーケター。しかし、具体的にどのような業務を行うのか、詳しく理解できていない方も多いかと思います。

この記事では、マーケターの種類や仕事内容、求められるスキルと知識、年収の目安や向いている人の特徴をご紹介します。

1. マーケターとは

マーケターとは、自社製品やサービスを販売する仕組みを作り上げる仕事です。マーケティングを担当する人=マーケターと呼ばれています。

マーケターの職務範囲は幅広く、以下のような売上を生み出すための業務のすべてが含まれます。

  • 市場における競合他社の調査
  • 顧客ニーズの把握
  • 顧客ロイヤルティの確認
  • 顧客接点の明確化
  • 集客・プロモーション施策の立案
  • 広告の出稿・運用
  • 自社サイトのSEO など

企業ごとに立ち位置は異なるものの、製品・サービスを販売して利益を生み出し、ビジネスとして成り立たせる仕事といったイメージです。

2. マーケターが担う役割や種類

マーケターの幅広い業務のすべてを担当できる方は少数です。そのため、多くのマーケターは自身の専門領域から「○○マーケター」などと肩書きを名乗ります。ここでは、マーケターの一部をご紹介します。

2.1. デジタルマーケター・Webマーケター

デジタルマーケター・Webマーケターは、オンラインでの集客や販売施策を担当します。自社サイト、メルマガ、インターネット広告といったオンラインの顧客接点を把握し、それぞれを最適な形で使い分けて収益を向上させるマーケターです。定義が広く、企業によっては後述するほかのマーケターもデジタル・Webマーケターに含むことがあります。

2.2. リサーチャー

リサーチャーは、市場動向や顧客ニーズなどのマーケティング戦略の立案に必要な情報の収集に強みを持つ人々です。マーケターの仕事内容にこのような情報調査も含まれていることから、広義のマーケターとして扱われることがあります。

2.3. CRMマーケター

CRMマーケターは、顧客関係管理(CRM:Customer Relationship Management)を主題にマーケティング活動を行う人材です。通常は同名のツール(CRMツール)を活用し、顧客との過去のやり取りをデータとして保管・分析していくことで、既存顧客のファン化を進めて利益を上げます。カスタマージャーニーマップを作成し、その改善策まで提案するなど、CRMのデータから次のアクションを生み出し実行する役割です。

2.4. ブランドマネージャー

ブランドマネージャーは、ブランディング戦略やマーケティング戦略を担う人材です。ブランドの資産価値を高めるために、市場の調査から商品開発、販促活動など、業務内容は多岐に渡ります。

ブランディング戦略では、自社のブランドに対してユーザーにどのようなイメージを持ってもらいたいのか戦略を立てます。

マーケティング戦略では、ターゲットとなるユーザーはどのなのか、ユーザーが求めている商品はどういったものなのか、提供するにはどのようなアプローチが有効なのかを考えます。

2.5. データアナリスト

データアナリストは、統計・データ分析に関するツールや言語(BigQuery、Rなど)を使いこなし、手元にある大量の情報からマーケティングに役立つ法則や事実を明らかにする人々です。前述のリサーチャーは情報の収集者、データアナリストは情報の分析者といったイメージで使い分けられる傾向にあります。

2.6. その他

紹介したマーケターの他にも、マーケティング領域を統括し、人材配置やスケジュール管理、リソースの配分まで行う、企業のマーケティング活動全般を円滑に進めるための管理者に当たる「マーケティングディレクター」。

顧客にとって有益な情報を定期的に提供し続けるコンテンツマーケティン」を得意とするマーケターである「コンテンツマーケター」。

Facebook、X(旧Twitter)、InstagramなどのSNSの活用を得意とする「SNSマーケター」など、ここまでにご紹介した以外にも、企業や個人ごとに「○○マーケター」と独自の名称が使用されるケースもあります。実務においては、マーケターは利益を生み出す役割であることと、肩書きの○○の部分でその人の得意領域が説明されていることの2点を押さえておきましょう。

3. マーケターの主な仕事内容

次に、マーケターの主な仕事内容をご紹介します。

前述の通り、マーケターの業務範囲は多岐に渡りますが、大きく以下の4種類に分類できます。

  • 市場動向の調査
  • ニーズ分析
  • 戦略立案
  • プロモーション・販促

3.1. 市場動向の調査

マーケターは、自社製品・サービスを展開する市場の動向調査を担います。競合他社の現状、自社製品と他社製品の強み・弱み、市場の規模や将来性などのマーケット情報をリサーチし、施策立案の礎とします。オフライン型ビジネスの場合、自店舗の商圏(来店を期待できる人々の居住エリア)の把握も重要です。

3.2. ニーズ分析

マーケターの業務では、市場動向の調査に関連して、顧客ニーズの把握と分析も進めます。具体的な手法としては、顧客へのアンケートやインタビューの実施(Web・対面問わず)のほか、ITツールを活用した以下のような行動分析が挙げられます。

  • 時期や時間帯別の購買数の高低
  • 顧客の属性別の購買数の高低
  • 関連要因ごとのリピート率の検証
  • 離脱率の高い購買プロセスの明確化

3.3. 戦略立案

市場と顧客ニーズの分析結果をもとに、マーケティング戦略の立案を行います。把握した情報からメインとなるターゲット層を決定し、最適な集客・プロモーション施策を検討していきます。競合に打ち勝てるアイデアを念頭に、広告のタイプ・内容・掲載場所を決めたり、SNSアカウントの運用方針を策定したりと、具体的なアクションプランを定めます。マーケターとしての真価が問われる腕の見せどころです。

3.4. プロモーション・販促

戦略の立案後は、アクションプランに沿って広告やSNSの運用を進めます。Web集客を重視する場合には、検索エンジン上で特定のキーワードによる上位表示を狙うSEOなども必要となるでしょう。

もちろん、マーケターがすべての作業を一人でこなすことはできません。関連部門や担当者とやり取りをしつつ、立案した戦略が適切に実行されるように協調を図ります。

4. マーケターに必要なスキルや知識

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業務内容を踏まえたうえで、マーケターとして成功するためにはどのようなスキルや知識が求められるのでしょうか。

4.1. 情報収集力

マーケターはマーケティング施策を立案するだけでなく、その前提となる情報の収集も行います。市場動向や顧客ニーズを導き出せるだけの情報収集力は必須です。たとえ外部に情報収集を委託する場合であっても、データの収集方法や対象が適切か(母集団の偏りや調査法の誤りがないか)を自分で判断できるだけの知識は欠かせません。

4.2. 分析力

収集した情報は、適切な分析を進めることではじめて価値が生まれます。パーソナライズされた集客施策の実行のために要素別の顧客のセグメント化を行う、気温・天候・時期などの外部要因による製品の売れ行き変動を予測するために多変量解析を行うなど、目的からふさわしい統計アプローチを見つけるデータ分析力もマーケターに必須のスキルです。

4.3. マネジメントスキル

企業体制にもよるものの、リーダーとしての役割を期待されたマーケターの場合は、マネジメントスキルが必要とされることもあります。データ収集や分析作業、広告の出稿と運用、自社サイトのSEOなど、多岐に渡る作業を担当者に割り振り、その進捗を管理しなければならないためです。

4.4. プレゼンスキル

マーケターは、経営層や開発部門、取引先など、社内・社外を問わず多くの相手と交渉します。どれほど優れたアイデアでも、「こうすれば絶対に売れます」と断言するだけでは相手の心に響きません。なぜこのアイデアを提案したのか、実行するとどのような成果を期待できるのかといった要素を、客観的な根拠から説得力のある形で伝えられるプレゼンスキルが必要とされます。

4.5. コミュニケーションスキル

プレゼンスキルと関連して、その前提となるコミュニケーションスキルも大切です。日常的に多くのコミュニケーション機会があるマーケターは、相手と素早く詳細な意思疎通ができなければ、時間に追われてしまいます。企業によっては顧客との対面インタビューなどを行う機会も多く、敬語、身だしなみ、立ち振る舞いといったビジネスマナーの取得も欠かせません。

4.6. マーケティングに関する知識

マーケターのメインの業務となるのは、やはりマーケティング戦略の立案です。業界内でどのような販売戦略が流行しているのか、その戦略の長所と短所、近い将来にトレンドとなり得るものなど、マーケティングに関する最新の知識を集めていく必要があります。

また、自社は現在、既存顧客と新規顧客のどちらを優先すべきなのかなど、マーケティングそのものの方向性を検討する力も重要です。

4.7. デジタル・ITに関する知識

インターネットを通じたオンライン型のビジネスが浸透する中、マーケターにはデジタルやITに関する知識も求められるようになりつつあります。

例えば「Facebookで集客施策を」と議題に挙がった場合、Facebookのことを知らなければそこで会議は滞ってしまいます。少なくとも、主要なSNSの概要やネットリテラシー、オンライン広告の出稿方法やタイプ別の特徴など、基礎的な知識は網羅しておくべきでしょう。

5. マーケターの年収はどれくらい?

マーケターの年収は、能力・スキル・年齢・実績・応募先企業・担当業務範囲といった多数の要素により変わります。あくまでも目安にはなりますが、年収400万円~700万円ほどの求人が多く募集されています。

また、リーダーとしてプロジェクトを成功させた経験があるなど、マーケティング以外まで含めた高度な実績がある人向けには、年収800万円以上の好待遇な求人も見られます。

6. マーケターに向いている人の特徴

ここまでにご紹介した内容をまとめると、以下のような特徴を持つ人はマーケターに向いています。

  • 製品やサービスがお金を生み出すまでの過程に興味がある人
  • 困っている誰かに解決策となる製品・サービスをお届けしたい人
  • 客観的・多角的な視点から物事を見られる人
  • 探究心が強く、日頃から多くのことにアンテナを張っている人
  • 誰かとコミュニケーションを取ることが得意な人
  • 統計学などのデータ収集・分析に関する知見を有する人

しかし、全てに当てはまる必要はなく、業界や仕事によって求められることは変わってきます。

自分に求められていることは何か、その仕事にはなにが必要なのか見極めることが大事です。

7. まとめ

この記事ではマーケターについて、種類や仕事内容、求められるスキルや知識、年収や向いている人の特徴をご紹介しました。

マーケターは、製品やサービスを利益に変える仕組みを作る、企業の継続的な活躍に欠かせない存在です。市場調査から販売戦略の立案、実行まで、多くの業務に携われる裁量の大きな仕事であり、大きなやりがいを得ることができるでしょう。

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